中学受験に必要な算数の基本テクニックを紹介しています。中学受験算数の独特な解法は、小学校では教わらない「裏技」的なものが多いので注意が必要です。
例題を使って、コツやポイントを押さえながら、なるべく丁寧な解説を心がけました。皆さまの理解の手助けとなれば嬉しいです。

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合同と相似

合同とは

合同とは、形も大きさも同じ図形のことです。

上の三角形ABCと三角形DEFは、形も大きさも同じなので合同です。「三角形ABCと三角形DEFは合同」といいます。 「頂点Aと頂点D」や、「角Bと角E」、「辺ABと辺DE」など、組となる部分を「対応する」といいます。
当たり前なのですが、形も大きさも同じなので、対応する角の大きさや、対応する辺の長さは同じです。

(例題1)

上の図の三角形ABCと三角形DEFは合同です。角A=35°、辺BC=6cmのとき、角Dは何度でしょう。また、辺EFは何cmでしょう。

ふたつの三角形は合同なので、対応する角の大きさや対応する辺の長さは等しいです。
角Aと角Dは対応する角なので等しい。よって、

角D=角A=35°

辺BCと辺EFは対応する辺なので、

辺EF=辺BC=6cm

よって答えは

角D=35°、辺EF=6cm

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相似とは

相似(そうじ)とは、形は同じだけど、大きさが違う図形のことです。

上の三角形ABCと三角形DEFは、形は同じですが、大きさが違うので相似です。「三角形ABCと三角形DEFは相似」といいます。
形は同じなので、対応する角の大きさは等しいです。が、大きさは違うので、対応する辺の長さは同じではありません。
ただし、一組だけ辺の比が分かれば、他の組の辺の比も同じ比になります。 例えば、AB:DE=a:bならば、BC:EF=a:bですし、AC:DF=a:bになります。 このような比を、相似比といいます。

(例題2)

上の図の三角形ABCと三角形DEFは相似です。角A=35°、辺BC=9cm、辺EF=6cm、辺DE=8cmのとき、角Dは何度でしょう。また、辺ABは何cmでしょう。
ふたつの三角形は相似なので、対応する角は等しいです。

角Aと角Dは対応する角なので、

角D=角A=35°

続いて、対応する辺を見ていきましょう。対応する辺の組で、どちらも長さがわかっているのは、辺BCと辺EFの組です。その比を求めると、

辺BC:辺EF=9cm:6cm=3:2

よって、ふたつの三角形の相似比は3:2です。これで、他の2組の辺の比も3:2であることがわかったので、辺ABと辺DEを見比べて、

3:2=a:8cm
2×a=24
a=12
比例式の解き方

よって、辺ABの長さは12cm。 よって答えは

角D=35°、辺AB=12cm

相似の問題では、相似比をもとにして比例式を作って計算していくことが多くなります。 合同に比べて、いろいろな問題のパターンがあるので、テストでも聞かれやすいです。それでは合同と相似をまとめます。

まとめ

合同は

  1. 形も大きさも同じ。
  2. 対応する角の大きさ、対応する辺の長さは等しい。
まとめ

相似は

  1. 形は同じ。大きさは違う。
  2. 対応する角の大きさは等しい
  3. 対応する辺の比はすべて等しい。その比を相似比という。
  4. 辺の長さを求めるときは、相似比を使って比例式を作る。

次のページでは、相似をもう少し実践的に使えるようにします。

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